中高生200万人が使うアプリを運営してわかった、Z世代へ効果的にアピールする広告手法とは
みなさん、こんにちは。こちらは200万人が使う勉強ノート共有アプリClearnote運営事務局です。ここではClearnoteの特徴、及びClearnoteを通じてわかったZ世代へ効果的にアピールする広告手法などについてご説明をさせていただきます。
○目次
- 「勉強ノート共有」って何? – Clearnoteはどうやって生まれたのか。
- Clearnoteの特徴
- 勉強ノート共有で定期テスト対策
- Q&Aで今すぐ問題を解決
- 勉強トークで一人で勉強することも寂しくない
- 海外でもノート共有文化は浸透
- Clearnoteの広告事例に見るZ世代へ効果的にアピールする広告手法
- インフルエンサー広告のキーワードは「同じ目線」
- 「自己承認欲求」を満たすユーザー参加型広告
「勉強ノート共有」って何? – Clearnoteはどうやって生まれたのか。
今この記事をご覧の皆さんもテスト前に友達にノートを借りたり貸したりされた経験がおありではないでしょうか?簡単にいうとClearnoteはそれをオンライン上で可能にしたものとなります。
弊社が個別指導塾を経営していた頃の出来事に遡ります。東京23区内で構えた小さな塾に、毎日真面目に通っている生徒がいましたが、いつも宿題をやってきません。
叱っても褒めても宥めてもなかなか問題は解決しませんでした。そこで意を決して長時間その生徒と話し合ったところ、
「自分一人では問題がわからず、そこで手が止まってしまうから」
という答えが返ってきました。
塾の授業をちゃんと聞いていないからだ、と怒られると考えていたのでしょう。涙目で精一杯呟いたこの一言で創業者の心が動きました。
「先生がいない環境でも生徒が問題を解決できる場所を作りたい」
そしてClearnoteが生まれました。生徒同士が話し合える場を作る、ということから始めなかったのは、理解しようと一生懸命書いたノートにこそ生徒の気持ちが詰まっており、それを共有することで成績向上や受験といった大きな目標に向かってみなが進んでいけると考えたからです。
そのように始めたClearnoteですが、予想外の効果もありました。まず「先生の板書よりもわかりやすい」という意見がありました。これはもちろん先生の板書が悪いわけではなく、生徒のノートは「同世代の人に響く大事なポイントの目立たせ方」を行っていたり、「テストに出ると先生が呟いた」なども付け足しているからです。
また「きれいに書いた自分のノートを見て欲しい」という学生の自己承認欲求もプラスに働きました。単にきれいなだけのノートではClearnoteに来るユーザーの「勉強の理解」という目的を達成することができません。そのためノート投稿者はきれいで「わかりやすい」ノートを投稿し、それを見たユーザーがいいねをつけたり、コメントで称賛の言葉を送ります。そのようなユーザーからの返礼で自己承認欲求を満たされた投稿者はもっときれいで、「もっとわかりやすい」ノートを投稿するようになります。すると勉強に問題を抱えた生徒がより一層Clearnoteに集まってくるという好循環を生み出しました。
そのようにして2013年12月に誕生したClearnoteは2018年にはMAU100万人を突破、コロナ禍でも学生の自宅学習をサポートするツールとしてご利用いただき、今では国内200万人、海外を合わせると実に400万人が利用するサービスへと成長いたしました。
次の章ではClearnoteの特徴について述べてまいります。
Clearnoteの特徴
勉強ノート共有で定期テスト対策
先に述べたように、「勉強の理解」のためにユーザーはノートを閲覧していますが、利用者が最も増えるのは定期テスト前になります。これはClearnoteには多くの「同じ教科書を使うユーザー」がノートを投稿しているため、自分のテスト範囲に関するノートを閲覧することができるからです。Clearnoteには40万冊以上のノートがありますので、毎年どこかの教科書で使われる教材についてはノート投稿者が卒業してからも長年読まれることになります。
Q&Aで今すぐ問題を解決
ノートは単元の理解に利用されている場合が多いのですが、中には今解いているこの問題について知りたいというユーザーも多くいます。そのためにClearnoteは生徒が教え合うQ&Aの機能を作りました。学校から帰って夕飯もお風呂も終わり、勉強を始める20時あたりから活発に利用され、自宅学習のサポートをしています。
Q&Aは質問するのも回答するのも基本的に生徒となっている機能で、たとえ回答が間違っていても他の誰かがそれを指摘するなど、自浄作用が働いています。中には受験が終わった高校生が、今まさに受験真っ只中の中学生に手を差し伸べるために回答する、というような構図もあります。
勉強トークで情報交換をする
勉強トークは勉強に関する情報交換や励ましあいができるように、学生同士がコメントを投稿できる場所として利用されています。同じ世代・同じ悩みを抱えているユーザー同士が疑問をぶつけ合い相談を重ね、励ましあいながら問題を解決しています。
海外にもノート共有文化は存在
Clearnoteは日本だけでなく、タイ、台湾、インドネシアにも展開をしています。これらの国にはノートを共有する文化もあり、ユーザの活動も活発です。タイのMAUは110万、台湾は50万、2020年からサービスを開始したインドネシアでも10万MAUを超えており、その数も順調に増えています。
Clearnoteタイについての媒体資料もブログ内にご用意しております。ご興味のある方はこちらよりご覧ください。
Clearnoteの広告事例にみるZ世代へ効果的にアピールする広告手法
ここからはClearnoteの広告事例を基にZ世代へ効果的にアピールする広告手法を説明させていただきます。
インフルエンサー広告のキーワードは「同じ目線」
Clearnoteではノート作成者を「ノート作家」と呼んでいます。ノート作家の中には非常に綺麗でわかりやすいノートを作成する「神ノート作家」と呼ばれるユーザーがいます。そのノート作家に商品やサービスを体験していただき、商品の使い方やサービスについての感想をノートに書いていただくサービスを行なっています。所謂インフルエンサー広告ですが、我々はこのサービスを「アンバサダー 広告」と呼び、広告効果はとても高いものとなっています。
神ノート作家は綺麗でわかりやすいノートを作るだけでなくフォロワーも多いため閲覧するユーザーも多く、広告効果が高いのは頷けます。しかしこの広告の効果が高い理由はそれだけではありません。Clearnoteのノート作家はユーザーと同世代であり感性も近く「目線が一緒」であることがその効果の源泉であると考えています。そのためユーザーにとってはこのノートは広告ではなく、「自分と同じ世代、同じ感性を持ちながらも尊敬できるノート作家の作品(ノート)となり、通常の広告よりもぐっと敷居は下がり、初めから好意的に受け取られる割合がとても高くなります。
Z世代、特にデジタルネイティブの中高生は常に広告にさらされているため、広告主の主張をそのまま受け止らず、逆に自分が好きなインフルエンサーには絶大な信頼を置いています。その意味ではインフルエンサー広告はZ世代に有効な広告手法ですが、Clearnoteの事例に見られるように、そこに同世代性、同じ目線というポイントが入ることで、信頼度も好感度も飛躍的に高くなります。
ちなみに弊社がアンバサダーにノート作成を依頼する際に、内容に指示を出すことはほとんどありません。それはアンバサダー自身がよいと思った点こそがその商品がZ世代に受け入れられるポイントであり、彼らの書き方こそがそのアピールポイントを最も的確に表現する方法であるからです。実際にノートを投稿しいてから反応を見ればその結果がわかるので、私たちもそしてクライアントもアンバサダーを信用して投稿を許可しています。そして実際に効果が出ているので、この「同世代性、同じ目線」であるか、という観点はZ世代に向けた広告では必ず注意しなければならないと考えています。
○「自己承認欲求」を満たすユーザー参加型広告
Clearnoteではサービスの特徴である「ノート投稿」をそのまま広告イベントとして利用していただくことが可能です。よくご利用いただいている例としては勉強ノートを投稿していただき、インセンティブとして商品を提供するという形のイベントです。
Clearnoteは勉強のアプリであり、「自分が勉強を頑張ったご褒美」として商品をお送りすることができるので、商品は単なるベタ付イベント等よりもユーザーの印象に強く残るため、商品イメージの刷り込みという意味でもとても効果の高い広告となります。
「ご褒美」をもらえて嬉しいというのは皆さん自身のご経験からも理解いただけると思いますが、Z世代ではもっと大きな意味を持っていると考えられます。
弊社の行うユーザー参加型イベントでは、稀にイベントで入賞者に商品はなく、「○○大賞受賞」のような称号のみが授与されるという場合があります。もちろんベタ付で豪華なプレゼントがもらえるイベントの方が参加者数は多いのですが、称号のみの場合でも少なくない数の応募があります。これは自分が頑張って書いたノートが認められた、という事実がユーザーにとって満足のいくインセンティブになっているからです。
豪華なプレゼントも「自分のアクション(ノート投稿)を認めてくれた証」と捉えているユーザーも多いと推測されます。称号よりもプレゼントの方が相手が身銭を切って自分のアクションに対して報いてくれていることがわかりやすい、ということかもしれません。
Clearnoteのユーザー参加型イベントは勉強ノートの投稿が多いので「自分自身が努力したことを企業がご褒美(プレゼント)という形で応援をしてくれる」という形が非常に作りやすいのですが、他のメディアでも何かしらの形で作ることは可能であると考えられます。
要はイベント参加者自身に「あなたは企業のデータベース内のスプレッドシートの1行ではなく、もっと定性的に評価され、認識されている」と感じていただくことが重要だと考えます。これはTwitterでフォローした有名人に自分のツイートにいいねをしてもらうことに近い感覚ではないでしょうか。相手に認識してもらえている、ということはすなわち自己承認欲求が満たされる行為そのものなので、その仕組み、企業対消費者ではなく、企業対「あなた」の構図を広告内に取り込むことで、Z世代の印象に残る企画が実現するのではと考えております。
皆様がZ世代へ広告を展開する際に、Clearnoteの事例が参考になれば幸いです。
ご紹介したClearnoteの広告に関しての事例や詳細は下記の資料にまとめておりますので、ぜひご確認ください。また詳細等についてご質問などございましたら、下記フォームよりご連絡をお願い申し上げます。
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